・製品特徴-2

光酸発生剤 CTPAG-Ⅱ®
(Cyclo Propen Photo Acid Generator)
  1. 酸発生効率


  2. CTPAG-II®の酸発生量を、キセノンランプ(波長 285 nm)を用い、室温にて測定 (注1,2)を行いました。(19F-NMRにて測定)。
    その結果、0.3であり、発生効率は極めて高効率であります。


  3. 熱安定性


  4. CTPAG-II®をガラス管に封入して80℃で5時間加熱し、変化を19F-NMR で追跡 測定しましたが変化は観測されませんでした。

    以上のことより、CTPAG-Ⅱ®の性質をまとめますと以下のようになります。
  • 化合物の構造がイオン性ではなく中性の有機分子から構成されているので、有機媒体 との相溶性が高く、樹脂などの有機媒体に対して任意の割合で、極めて均一に分散 させることが出来ます。その結果、形成パターンのエッジが粗くなることなく、高精度 の微細加工が可能となります。
  • 立体構造(ビシクロ骨格と -SO2R の位置関係)により、非共有電子対を持つ官能基を 有する樹脂などの有機成分や水などの求核性物質と共存しても、保存時または使用時に 求核置換反応することがないので、非常に保存安定性に優れております。


  • 特定のビシクロ骨格のため、酸による -SO2R の切断以外に -SO2R の脱離反応が 抑制されているため、熱に対し安定です。

  • 求核剤および熱に対して安定でありますが、光を照射することにより容易に スルホン酸を発生させることができます。

(注1)実験では 285 nm の高圧水銀灯を用い、アセトニトリル中で測定を 行っておりますが、Kasha 則からみてこれより短い波長、たとえば ArF エキシマ レーザー光(193 nm)を用いても同様の結果が出ると考えられます。 (注2)実験では光量の測定に(株)島津製作所社製 Corrected Recording Spectrofluorophotometer RF-502 使用し、標準物質に 2,3-シシアノ-1,5,6-トリクロロノルボルナジエン(Φ = 0.76)を使用しました。